【NHKあさイチ】美肌に花粉症に!体にいいアブラ「オメガ3」(1月8日)

2020年1月8日(水)の「あさイチ」では「美と健康の理想の食! アブラの新常識」と題して、体にいいアブラを紹介します。

肉や魚の脂に食用油・・・。
アブラといえば、これまでは「体に悪い」「太る」というイメージでしたが、人間にとって「それなしには生きていけないアブラ」があります。

それが細胞膜の材料となる「オメガ3脂肪酸」と「オメガ6脂肪酸」です。

さらに、最新の研究では血液中の「オメガ3」と「オメガ6」の割合が「1:2」を超えると、「動脈硬化」や「心筋梗塞」などのリスクが高まることが明らかになってきました。

しかし、欧米型の食事が増えた日本人は「オメガ6」の過剰摂取によってその割合が「1:6」や、「1:10」にまでなっているといわれています。

そこで「オメガ3」を積極的にとってバランスを正すことが重要になってくるのです。

さらに「オメガ3」を上手にとるとストレスに強くなったり、肌の調子が改善したりとよいことづくし。

今回の特集では、日々の生活で“理想のアブラ”を摂取するための食材選びや食べ方のコツなど、役立つノウハウをたっぷり紹介します。

目次

オメガ3脂肪酸とは

オメガ3脂肪酸は、健康にいいと言われています。なぜでしょうか?

それは、私たちの体を作る数十兆の細胞の材料がオメガ3だからなのです。

また細胞をしなやかにする働きもあるので、オメガ3を十分にとっていると、全身の細胞の働きがよくなり、血液もサラサラになるのです。

具体的には、以下のことに効果があると言われています。

  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
  • 肝臓ガン
  • 乳がん
  • ADHD
  • 筋肉痛
  • 疲労回復
  • 持久力アップ
  • 美肌
  • 花粉症
  • 産後うつ
  • イライラ
  • 夫婦仲

アブラ研究の第一人者、麻布大学 守口徹さんによると、肌が乾燥しやすい今の時期こそ、オメガ3をとるといいとのこと。
外側にクリームを塗るのも良いのですが、内側からオメガ3でみずみずしい細胞を表面に出してあげるのがオススメです。

ではそのオメガ3脂肪酸は、どんなものに入っているのでしょうか。

イワシやサンマ、サバなど、身近な青魚や、鮭、クルミ、エゴマ油やアマニ油にも多く含まれています。

オメガ3とオメガ6理想のバランスとは

次にオメガ6脂肪酸についても、理解を深めましょう。

アブラに含まれる主な成分は、以下の4つがあります。

  • 飽和脂肪酸・・・バター、ココナッツオイルなどに多く含まれる
  • オメガ3脂肪酸・・・魚のアブラ、エゴマ油、アマニ油などに多く含まれる
  • オメガ6脂肪酸・・・大豆油やコーン油などのサラダ油などに多く含まれる
  • オメガ9脂肪酸・・・オリーブオイルなどに多く含まれる

この中で、飽和脂肪酸とオメガ9は体内で作ることができ、必ずしも食べる必要はありません。

一方、オメガ3と6は、生きていくのに不可欠でありながら、体内で作れないので食事で摂取する必要があり、「必須脂肪酸」と呼ばれています。

オメガ6脂肪酸には、血液を固める働きがあります。
怪我をした時に血を止めるのに役立ちます。

一方、オメガ3には血液をサラサラにする働きがあり、この二つの脂肪酸のバランスが重要になります。

2つのアブラの理想のバランスとは?

研究結果によると、血液中のオメガ3:オメガ6の割合が、1:2以下の人は、心臓病での死亡リスクが低くなることがわかりました。
この割合を超えると、急激に死亡リスクが上がります。

なぜなら、オメガ6は血液を固める働きがあり、その割合が多くなればその働きが強くなります。

その結果、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞を起こす原因となるのです。

オメガ6にバランスが偏らないよう、厚生労働省ではオメガ3のうち、魚に含まれるEPA、DHAを1日1000mg以上摂取することを推奨しています。

日本人はこのバランスが、1:10以上になっているとも言われています。

オメガ6は加工食品など、見えないところに含まれていることが多く、知らない間に摂取していることが多いのです。

オメガ3を食卓に取り入れるには

市販のオメガ3入り食品を取り入れる

オメガ3を取り入れるには、食事を魚メインにすると一番ですが、なかなか習慣がない人には辛いもの。

そこで日常の食事にちょこちょこ取り入れていくと、オメガ3を摂取しやすくなります。

例えばコンビニのおにぎり、魚や魚卵を中心に選びましょう。
鮭を選べば約81mg摂取できます。明太子なら51mg、いくらなら225mg。

おでんなら、魚の加工品を選びましょう。ちくわで80mgです。

またエゴマ油やアマニ油を普段の食事に取り入れるのものいいですね。
最近ではごま油やサラダ油にアマニ油がブレンドされていたり、マヨネーズやドレッシングに入っている商品も多く出ています。

さらにはオメガ3入りの餌を食べた鶏が産んだ卵もあります!

直接、オメガ3を飲む

しかし以上の製品は、塩分が多かったり、カロリーが高かったりするのも気になるところ。

それならば直接、オメガ3入りのアブラを飲んでしまうのが手っ取り早い!

ということで、コーヒーに小さじ1杯のエゴマ油を入れて飲みましょう。
これでオメガ3は約2500mg摂取できます。
味に影響はないそうですよ。

ただしアマニ油などに含まれているのは、α-リノレン酸という物質で、そこからDHAやEPAに変換されるのですが、返還率は10%。

あくまで魚などの食品から摂るのがよく、アブラで摂取するのは補助的なものと考えてください。

知りたい!オメガ3の新情報

オメガ3を多い料理を先に食べたほうがいい?

オメガ3を効率的に取るために、食べる順番は関係ありません。

ただし一緒にタンパク質を摂ることを、意識してください。

オメガ3が多い料理は朝、夜、どっちで食べたほうがいい?

オメガ3が多い料理は、朝に食べた方がいいです。

朝の方が効率的に吸収されることがわかっており、特にお腹が空いている時が吸収されやすいのでオススメです。

開封したアブラの保管場所は?

一度開封したエゴマ油やアマニ油は、冷蔵庫に保管しましょう。

オメガ3は、熱や光に当たると酸化しやすいためです。

酸化が進むと、本来の働きを失う恐れがあるので、開封後は1ヶ月程度で使い切りましょう。

もしもそれ以上経ってしまったものは、どうすればいいのでしょうか。

独特の匂いがきつくなるとのことなので、廃棄するのがいいでしょう・・・とのことです。

オメガ3を調理用に使ってもいい?

オメガ3を揚げ物や炒め物の時のアブラに使っていいのでしょうか。

答えは「△」になります。

高音でも短時間ながら、オメガ3はほとんど失われないので、使っても大丈夫です。

しかし加熱すると、独特の匂いが出るので、食材の風味などを失う恐れがあります。

ですのでオススメは直接かけたり、味噌汁に入れて飲むなどの方法で摂取する方法です。

調理に使いたい場合は、加熱用のアマニ油入りのものを使用してください。

例えば刺身にかける場合は、オメガ3の残る割合は100%ですが、焼き魚ならフライパンで90%、グリルで80%、揚げ物だと60%が残るとされています。

発泡スチロールの容器で使わないで!

納豆などが入っている、発泡スチロールの容器は、オメガ3によって溶けてしまう可能性があります。(農林水産省から報告)

容器から移して、アブラをかけるように注意してください。

お肉でもオメガ3をとりたい!

一般的な牛肉に比べて、オメガ3が多く含まれている牛肉があります。

普通の牛肉は、主に穀物を食べて育っており、このような牛肉はオメガ3:オメガ6の割合が1:8-10位になっています。

しかし牧草を食べさせて育てた牛肉は、これが1:1.7-2くらいになるのです。

この牧草牛は、フランスやニュージーランドから輸入されており、最近ではウルグアイからも輸入されています。

スーパーで探す際の目印にしてください。

ただし絶対量としては、魚に比べて足りないので、あくまで補助としての食品として考えましょう。

オメガ3はイライラやストレスにも効果あり

オメガ3は攻撃性をおさえる!

私たちの脳の、水分を除く10%は、オメガ3でできています。

特に思考力や創造力など、高度な脳機能をコントロールするところに多く含まれているのです。

実験で、学生たちにオメガ3をサプリメントで毎日2g与えたところ、攻撃性を押さえる力があることがわかりました。

ですから、子供がイライラしているときは、魚などのオメガ3を含まれている食事を増やしてみると、イライラが解消される・・・かもしれません。

また魚を食べる頻度が週2度以上の夫婦は、週1回以下の夫婦に比べて、仲がいいと答える割合が10%も多いという結果もあります。

オメガ3は心のケアにも

東日本大震災で、PTSD の症状がある医療関係者に、オメガ3のサプリメントを摂取するようにしました。

すると3ヶ月後、オメガ3を摂取していない人たちと比べて、ストレス反応が大きく減少したことがわかりました。

ストレスを受けると、人間の脳は炎症がおき、鬱やPTSDの原因となります。

オメガ3はこうした脳の炎症を抑える働きがあるのです。

コスパ最強のオメガ3食品とは?

コスパ最強のオメガ3食品・・・それは魚の缶詰です!

100gあたりのオメガ3の量を測定したところ、以下のような結果に。

味噌煮缶のオメガ3含有量

  • さば・・・2786mg
  • イワシ・・・2523mg
  • さんま・・・2200mg

水煮缶のオメガ3含有量

  • さば・・・2633mg
  • イワシ・・・4073mg
  • さんま・・・3142mg

その他の缶のオメガ3含有量

  • ツナオイル漬け・・・40mg
  • ツナノンオイル・・・149mg
  • さばオリーブオイル漬け・・・4268mg
  • オイルサーディン・・・1762mg

美味しいサバ缶のレシピ

コスパ最高の魚の缶詰ですが、臭みが木になる方も。

そこで美味しい簡単サバ缶のレシピを紹介します。

サバ缶オニオン添え

材料 サバ缶と玉ねぎ1/2個

作り方

  1. 玉ねぎは薄くスライスします。
  2. サバ缶はお皿にあけておきます。
  3. そこにスライスした玉ねぎを乗せて、マヨネーズと醤油をかけたら出来上がり。

サバ缶アヒージョ

材料 サバ缶、ニンニク、鷹の爪、オリーブオイル

作り方

  1. ニンニクをミジン切りにします。
  2. フライパンにオリーブオイルを入れます。(結構多め)
  3. フライパンに1と、鷹の爪を入れて火にかけます。
  4. 香りが立ってきたら、サバ缶を崩しながら入れます。
  5. 少し炒めたら出来上がり。

オリーブオイルにオメガ3はありませんが、ビタミンEが豊富で、オメガ3の酸化を防ぎます。

サバ缶カレー

材料 カレー、サバ缶

作り方

  1. 煮込んだカレーに、サバ缶を汁ごと入れます。
  2. 少々煮込んで、出来上がり
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