【NHKあさイチ】40代から危ない!コケない体をつくる・骨折しない・けがをきれいに治す方法とは(10月28日)

【NHKあさイチ】40代から危ない!コケない体をつくる

2020年10月28日(水)の「あさイチ」では「40代から危ない!コケない体をつくる」と題して、年を取ると増える転倒事故について特集します。

最近、“コケて”ませんか?
40代になってから、ちょっとした段差でつまずくことが増えた!何もないところで転んだ!など、今コケる人が続出しています。
実際に厚生省の資料によると、女性は40代から急激に転倒者の数が増えています。

コケることで打ち身・捻挫にとどまらず、時には骨折することも。
専門家によると、実は女性の場合、40代になると筋力やバランス力が衰えはじめ、転倒するリスクが増大していくのだそう。

さらに、コロナ自粛による運動不足が追い打ちをかけ、緊急事態に陥っています。

ただつまずくだけならいいものの、怖いのはケガ。
実は転倒による死者の数は、交通事故の2倍にもなります。

そこで自宅で簡単にできるコケないための体づくりの方法はもちろん、コケてもケガしにくい受け身のとり方、すり傷や打ち身のあとが残らない治し方などを紹介します。

目次

転ばない体を作る方法とは

コケる・転倒する原因は筋力低下

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女性芸人たんぽぽの川村エミコさんが足の専門医である、久道勝也先生で徹底的に足の診断をしてもらいました。

すると筋力の低下が認められ、大腿四頭筋にいたっては70代の筋力しかないという結果に!

大腿四頭筋とは、前ももの筋肉のことで、膝を伸ばす役割のある筋肉。
個々の筋力がないということは、つまずいたときにすぐに足が出ない状態ということ。
今は他の筋肉で代替できても、何もしないと招待的に転倒のリスクが高まるそうです。

大腿四頭筋を鍛えるスクワット

そこで、川村さんが先生に教わったのがスクワット。

やり方は、

  1. 椅子を用意して、その前に肩幅程度に足を開いて立ちます。
  2. ゆっくり椅子に座り、すぐ立ち上がります。
  3. これを10回2セット(朝・晩)に行います。

転ばないために大事なのは内在筋

整形外科医井上留美子先生も40代以降の店頭の大きな要因は筋力低下だといいます。

40歳を過ぎると筋量は落ちていく一方です。特に衰えやすいのが以下の3つ。

  • 大腿四頭筋・・・膝を伸ばしたり、体重を支えたりする役割
  • 下腿三頭筋・・・ふくらはぎについていて、瞬発力を生み出します。
  • 内在筋・・・足の指を動かす筋肉で、つま先を上げる働きがあります。

つま先・足首をあげる筋肉である内在筋が、転倒を防ぐためには大事です。
また足の指の背屈=指だけを上げる動作も必要です。

この筋力をアップするための体操をご紹介しましょう。
この体操をして、足の甲とすねのあたりが痛くなれば、ちゃんと筋肉を使えている証拠。
いずれも1日1回でいいので、毎日続けましょう。

足指を鍛える1分間足指体操①

  1. 椅子に座り、両足の指だけ上げて下げる
  2. 3回繰り返す

足指を鍛える1分間足指体操②

  1. 椅子に座り、両足の指だけ上げた状態からスタート。
  2. 両足の親指だけ下げて、他の指は上げたまま。
  3. 他の指も全部おろす。
  4. 3回繰り返す

足指を鍛える1分間足指体操③

  1. 椅子に座り、両足の指だけ上げた状態からスタート。
  2. 両足の親指だけ下げて、他の指は上げたまま。
  3. 次に小指だけおろす。
  4. 他の指も全部おろす。
  5. 3回繰り返す

足指を鍛える1分間足指体操④

  1. 椅子に座り、両足の指だけ上げた状態からスタート。
  2. 両足の親指だけ下げて、他の指は上げたまま。
  3. 素早く逆の状態にする。=親指はあげて、他の指を下げる
  4. 5回繰り返す

太極拳でバランス力を鍛えて転倒防止

転倒しないためにはバランス力も大事。

そのためにアメリカでは太極拳が注目を集めているそうです。
太極拳の研究者であるハーバード大学准教授ピーター・ウェインさんによると、太極拳はどんな動きをしていても常にバランスがとれた状態にあり続けるそうです。
だからバランス力アップに効果があるのだそう。

日本健康太極拳協会師範の楊玲奈さんは、太極拳をやっている最中で、どのタイミングでもピタッと体を止めることができます。

太極拳教室に通っている生徒さんも、バランス力が上がったことを実感しているそう。

太極拳はかかとから足を下す動きなので、内在筋の力アップにもつながるのです。

スワイショウでこけない体作り

  1. 背筋を伸ばし、足を閉じて立ちます。
  2. 息を鼻からゆっくり吐きながら、できるだけゆっくり左足を肩幅に開きます。
  3. 左右に大きく手を広げて、放り投げるようにぶらーんぶらーんと左右にふります。
    膝は少し緩めて前に向けましょう(ねじらない)。

血流改善の働きもあるので、夜眠れないときにもいいです。
頻度は決まっていないので、好きな時に好きなだけどうぞ。

ポイントは

  • お尻ではなくて、ウエストからひねること。
  • 足首も膝も緩めた状態で行うこと。

コケても骨を折らない知恵とは

職場での転倒による骨折箇所は、手首が一番多いそうです。(2位ひざ、3位足首)

でもこの手首の骨折を、転倒の仕方によって防ぐことができるんです。

骨折しにくい受け身の方法

柔道8段鮫島元成さん、柔道女子4段秋山日向子さんに教わります。

前に転んだとき

手を外側に向けてつくと、肘が固定されてしまうので、手首の捻挫や骨折、肩やひじの脱臼につながります。

そこで、地面につく手の向きを内側に向けましょう。(土下座のような姿勢)

すると各部位に衝撃が分散されて、けがをしにくくなるのです。

後ろに転んだとき

滑って、後ろに手をついたときなどの転び方はどうすればよいでしょうか。

こちらも手を外側に向けてついてしまうと、手首の橈骨の骨折や肩を痛めたりする可能性があります。

そこでこちらも内側に向ければ、同じように各部位に衝撃が分散されて、けがをしにくくなるのです。
この時アゴをしっかり引くことで、頭を守ることも大切です。

受け身の練習~シーソー

受け身の練習としておすすめなのが「シーソー」。
膝を抱えて丸くなる練習です。

ポイントは、体を小さくすることと、あごを引くことです。

筋力をアップするレシピ

婦人科医の望月善子さんは、女性は年を取るにつれ骨折が多くなると警鐘を鳴らします。

女性は50歳前後になると、閉経によって、急激に女性ホルモンのエストロゲンが減少します。
エストロゲンは骨を壊す力を抑制する力を持ったホルモンです。
そのため、骨を壊す力が骨を作る力よりアップしてしまい、骨密度が下がってしまうのです。

骨折を予防するには、骨に負荷をかける運動で筋力アップするのが効果的です。
(骨密度をあげるという目的ではなく、転倒を防ぐために、という観点で)

筋力をアップするために大事なのが、高たんぱく質で低脂質な食事。
おすすめが「大豆」をつかった食事です。

教えてくれるのは、管理栄養士の服部麗さんと料理担当のらみーさん。

筋力パワーアップレシピ~豆腐のあんかけステーキ

筋力パワーアップレシピ~豆腐のあんかけステーキ

豆腐はタンパク質が豊富で、大豆イソフラボンもたくさん含まれています。
大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きがあり、骨量維持の効果が期待できます。
特に木綿豆腐は、絹ごしに比べて水分量が少なく、タンパク質量が多くなるのでおすすめ。

カボチャは免疫力アップが期待できるβカロチンが豊富。
βカロテンは使用性なので、揚げ焼きにすることで吸収率が高まります。

キノコにはこちらも免疫力アップのビタミンDがたっぷり。

詳しい材料・つくり方はこちらへどうぞ。

骨密度アップにはホルモン補充療法

骨密度そのものをアップしたいとき、閉経を迎える更年期女性には、ホルモン補充療法が有効です。

飲み薬や貼り薬、塗り薬があって、骨密度が上昇することが期待できるそうです。

お近くの婦人科医にご相談ください。
電話相談もできます。NPO法人 女性の健康とメノポーズ協会 03-3351-8001(火曜・木曜11-16時)

怪我をきれいに早く治すワザ

ちゃんと知りたい!湿潤療法

残念ながら転んでしまってけがをしてしまったとき・・・。
傷をきれいに治すには「湿潤療法」が効果的です。
湿潤療法とは、基本的に傷を乾かさない治療方法です。

皮膚科医の窪田徹矢先生が教えてくださいます。

  1. 傷口を流水でしっかり洗います。最低でも10-20秒は流しましょう。
    異物や砂を洗い流すのが大事です。
  2. きれいなガーゼなどで軽く患部を押さえます。
    血が少しにじんでジワッと出ていたら、1で洗い流せている証拠です。
  3. 白色ワセリンなどの皮膚を保護する薬などを塗って、患部を覆います。
    少し多めにとって、傷口を覆うようにまんべんなく塗りましょう。
    覆うことによって、傷の中に滲出液(しんしゅつえき)が出てきて、それにより治りが早くなります
  4. ばんそうこうをはり、傷口を保護します。
    ばんそうこうがない場合は、とりあえずラップを巻いてテープで止めておくだけでもOK

※消毒液は、傷を治すための細胞まで殺してしまうので、皮膚科医でもほとんど使われていないそうです。

また以下の注意点があります。

動物にかまれた時や、汚れが落ちないとき、錆びた釘などでけがをしたときは、病院に行きましょう。
傷が大きい、深い場合も病院で診てもらいましょう。

ケガの修復には鉄とカルシウム・マグネシウム

傷や打ち身を回復させる栄養素は、何が必要でしょうか。

教えてくれるのは管理栄養士の鷹見美来さん。

鉄分を摂取するレシピ~カツオと小松菜のサラダ

鉄分を摂取するレシピ~カツオと小松菜のサラダ

まず傷や打ち身を回復させる栄養素は、酸素をよく運搬させるのに必要な鉄分です。

鉄分が多く含まれているのは牛肉(もも)、まぐろ、アサリの缶詰など。
今回使っているカツオと小松菜もどちらも鉄分が豊富な食材。

ポイントはレモンを使用すること。
野菜(小松菜)の鉄分は非ヘム鉄といい、ビタミンCと一緒に取らないと吸収しづらいタイプのものです。
なので、レシピにはレモンを追加して、ビタミンCをしっかりとれるサラダにしました。

詳しい材料・つくり方はこちらへどうぞ。

カルシウムとマグネシウムを摂取するレシピ~イワシとキノコの炊き込みご飯

骨折から回復するのに大事な栄養素はカルシウム。
骨形成にはカルシウムとビタミンDが必要。
そこにマグネシウムが加わると、ビタミンDの作用を高めるので、より効果的。

マグネシウムが多いのは、そば、いも類、海藻類(特にアオサ)など。

イワシからはカルシウム、玄米からはマグネシウムを摂取できます。
マイタケはビタミンDが豊富です。

詳しい材料・つくり方はこちらへどうぞ。

カルシウムとマグネシウムを摂取するレシピ~白菜と豆乳のスープ

白菜にはカルシウム、豆乳にはマグネシウムが含まれています。

詳しい材料・つくり方はこちらへどうぞ。

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