2019年6月12日(水)放送のNHKガッテン!は、「新時代の日本人に警告! 謎の“あごこり”SP」というタイトルで、放置すると怖い「顎(がく)関節症」の特集です。
なんと、顎関節症の正体はあごの筋肉の“こり”だった!?
調査によると、全国で約1900万人もの人が、顎関節症に悩まされているそう。
頭痛や、不眠、食欲不振などの症状が現れる他、生命維持にまで関わってくる恐ろしいものなのです。
簡単セルフチェック!口の中に指が何本入る?
顎関節症は、あごこりから始まります。
あごこりがどのくらい進んでいるかは、特殊な定規のような器具を使って測ります。
目安としては、口が縦に35-40mm以上開くかどうかということです。
(一般的な成人の場合)
器具を使わずに行う方法もあります。
その方法は、指が口に何本入るかをチェックするのです。
指を縦にして、第二関節まで3本以上入ればOKです!
番組ではこれで、1000人に大調査しました!
すると4本の人は270人、3本は548人、2本は145人、1本は20人、そして0本はなんと17人もいました!
あごこりが起こす怖い病気、顎関節症
番組であごこりになった女性は、最初はすごい音がすることで気づきました。
症状はだんだん悪化していき、特に困るのが食事を取りにくいこと。
小さく切って口に入れても、咀嚼が痛くてできないのです。
一番ひどい時は、小さくて口に入れやすく、噛まなくても溶ける麦チョコばかりを食べていたそう。
武田真治さんもあごこりで悩んだ一人。
食が細くなって食べたくないな、という気持ちになり、軽い拒食症のようになってしまったかとか。
口が開かないことにより、食欲不振になってしまったのです。
体重も49キロくらいに落ちてしまったそうです。
その症状を3-4年ほおっておいたところ、症状が進み大変なことに!
頭痛、不眠、朝起きられなくなり、キリキリして神経質となり、人とうまく接することができなくなりました。
顎関節症は、ひどい場合には歯を削って噛み合わせの位置を変えたり、さらには顎を切り開いて関節の中を手術したり、大変なことになることもあるのです。
日本大学松戸歯学部 小見山道教授によると、顎関節症の患者さんの数は増えているそうです。
あごこりが進むと顎関節症になるので、今何も症状がない人も、気をつけて顎のメンテナンスをした方がいいとのこと。
とても怖い顎関節症の症状とは
骨で見ると、顎は頭の部分と顎の部分、二つに分かれています。
下顎の部分は、頭の骨にぶら下がっている状態で、重さが1kgもあります。
下顎の骨をつなげているのは、二つの筋肉。
そして関節円板がクッションの役割をしています。
あごこりとはこの筋肉の血流が悪くなり、硬くなってしまった状態。
そのため口が開かなかったり、口が開かなかったり、痛いといった症状になります。
これは第一段階です。
さらに第二段階としては、固い状態で無理に動かすとクッションである関節円板がずれて、痛みを生じたり、家訓という音がします。
「あご筋ほぐし」で顎関節症の症状が劇的改善!
方法①口を大きく開ける
方法は簡単で「上を向きながら口を大きく開けること」。
朝晩2回、2週間続けるだけで、劇的に改善します。
あごを正しく動かすことが、顎関節症の治療には必要です。
歯医者さんでも、顎関節症の治療に患者さんの顎を、先生が持って動かす治療をしています。
この運動療法で十中八九治ってしまうとか!
動かすうことで筋肉の血行が改善され、コリをほぐす効果があるからです。
さらにずれてしまった関節円板も、潤滑駅が徐々に馴染んで、スムーズに動くようになります。
口を開けるときに、上を向くと筋肉がしっかり伸びるので、より開きやすくなります。
方法②筋肉マッサージ
口を大きく開ける方法と合わせて、筋肉のマッサージも行うと効果的。
下顎の骨を触っていって、エラの角の部分を探してください。
そのちょっと上のところを指で押さえて、キュッと歯を食いしばると動く筋肉があります。
その顎の付け根の筋肉(咬筋、こうきん)をぐるぐる回しながら、8秒間マッサージします。
もう一つは、こめかみのところにある筋肉(側頭筋)を同じく8秒間マッサージします。
二つ合わせて「あご筋マッサージ」!
このマッサージの後に、先に紹介した口を大きく開ける運動をすると効果的。
上を向いて口を大きく開けるのを5秒間、3回行います。
マッサージ2箇所と、上を向いて口を大きく開けるのを5秒間×3回を1セットとして、朝晩2回ずつ行いましょう。
あごこりを予防するには
ではそもそも、この顎コリを起こす原因はなんでしょう。
30年前のナイジェリアの人々は、顎関節症がほとんどいなかったそうです。
ナイジェリアの人たちと、どんな生活の違いがあったのでしょう?
それは仕事でした!
日本人の生活は、デスクワークが多く、その間ずっと弱い力で噛み続けていることが多いのですが、それがよくないのです。
通常、安静時に上下の歯は2-3mm空いているのが普通です。(下顎安静位、かがくあんせいい)
集中していると歯がくっついてしまい、その状態が負担となります。
つまりデスクワークに代表される、集中作業やストレスが、あごこりの原因となっています。
プロ野球でも注目!あご最新研究
お菓子メーカーのロッテでは、千葉ロッテマリーンズの選手の噛む力を測定。
それぞれの力に合わせたガムを開発して、噛む力をトレーニングするんだそう。
東京歯科大学 武田友孝教授によると、野球のバッティングの瞬間は歯をグッと噛んで、体がブレないように、力が逃げないようにしているそう。
なので、噛む力をつければ、筋力アップや、体のバランス能力の向上につながると考えられるのです。
コメント